おのぼり音楽紀行

ヴァイオリンと共にフランスに滞在。ゆるりと日々のこと、思ったことを書き記します。

追悼

大学生時代にお世話になった先生のうちの一人が亡くなった。
とても急だったみたいだし、 連絡を取るような関係でも私は無かったので後悔は何もないけど、 先生との思い出を振り返る。
先生は生徒たちと実に距離の近い先生で、 本当に良い仲間という感じであった。

しかし、先生も人間、 先生には明らかにお気に入りの子たちがいて、 お気に入りの子の中に入られなかった私は蚊帳の外みたいなものを 感じたので、まぁいいやて思ったし、 私と先生との関係はその程度で終わった。

先生の書いた曲は必ず誰かのことを思って書いた曲で、 ある時その思われた演者が誰一人いなかったときに私はトップとして弾かねばならず、とても歯がゆい思いをした記憶がある。

楽譜から先生の意図を読み取ろうしたが、 そうではなかったらしい。

残念ながら、 そこから作り上げるほどの力は私にはなく、 ごめんなさいという感じで終わった。

その後先生との交流は一切なかった。
そんなわけで私は他の生徒たちほど、 先生からたくさんのことを学びはしなかったけど、 先生がしつこくしつこく言ってた台詞が何個かあって、 それを思い出す。

 

人の心というのは、脳でも心臓にあるわけでもない、 人と人と間にあるんだ。音楽も同じだ。


みんないつかは自分の名前を額に掲げて、やっていく日が来るんだ。

 

ロマンチックで熱かった先生。

「頼んだぜ!」 ていつもの決め台詞を言ってるような気がするので、 もう少し頑張りたいと思う。

本当にお疲れ様でした。